韓国・テジョン
(ビジネスワイヤ) — 複数のがん適応症に対する新しい抗体医薬品の開発に当たっている臨床開発段階のバイオテクノロジー企業ファーマブシンは、子会社を通じてMSD(米ニュージャージー州ケニルワースのMerck & Co., Inc.の商号)と協業契約を結び、再発多形性膠芽腫(rGBM)患者と転移性トリプルネガティブ乳がん(TNBC)患者でファーマブシンの抗VEGFR2 mAbであるTTAC-0001を、MSDの抗PD-1(プログラム細胞死受容体1)抗体薬キイトルーダ(KEYTRUDA®)(ペムブロリズマブ)との併用にて評価を行うことを発表します。
ファーマブシンのリード候補である治験薬のTTAC-0001は、選択性が高く効き目が強い抗VEGFR2(KDR/flk-1)mAbとして、rGBMの適応症に対して臨床開発が進められています。VEGFR2は胃がん、肝臓がん、非小細胞肺がん(NSCLC)、卵巣がん、脳腫瘍、大腸がん、乳がんなど大半の悪性腫瘍で過剰発現していますが、このシグナル伝達経路は腫瘍血管新生に対する主要調節因子となっています。腫瘍微小環境(TME)におけるVEGF/VEGFR2の役割に関して深まった理解は、キイトルーダとの併用でTTAC-0001を評価する根拠を支えるものです。
ファーマブシンの社長兼最高経営責任者(CEO)であるJin-San Yoo博士は、次のように述べています。「本試験における抗VEGFR2抗体のTTAC-0001と抗PD-1抗体のキイトルーダとの組み合わせは、これら分子のそれぞれの単剤療法で既に観察されている奏功に基づく潜在力を持っています。両抗体薬の相補的な作用機序は抗腫瘍活性を強化する可能性があるため、組み合わせることに強力な生物学的根拠があります。」
協業契約の条件に従い、ファーマブシンは国際的な第I/II相試験を実施して、TTAC-0001をキイトルーダと組み合わせた場合の潜在的な臨床相乗効果を評価します。
ファーマブシンについて
ファーマブシンは、自社開発の新規プラットフォームDIG-Body、PIG-Body、TIG-Bodyをベースに、がんや炎症性疾患などのヒト疾患を治療するための革新的な創薬技術と優秀な人材を使用し、完全ヒト抗体医薬(mAb)と次世代多重特異性抗体医薬の開発に当たっている臨床開発段階の大手バイオ医薬品企業です。
ファーマブシンの完全ヒト抗体ライブラリーと革新的な選択システムは、当社の専有財産です。ファーマブシンは、抗体ライブラリーと選択システムを使用して抗体作製サービスを提供しています。またファーマブシンは新規抗体につき共同開発の機会も提供しています。
ファーマブシンはサムスンメディカルセンターとの連携の下、300人を超える患者から得たがん幹細胞のライブラリーと、社内のパイプライン開発を評価するための動物モデルシステムを保有しています。
厳選されたパイプライン:
TTAC-0001(=タニビルマブ):独自の異種間交差反応性を持つ抗KDR中和完全ヒトIgGで、2017年8月にオーストラリアで再発性GBMでの第IIa相試験を完了し、最終報告書は2018年前半に提供可能となります。免疫チェックポイント阻害剤との組み合わせで有望な分子として、アウトライセンス、共同開発、併用療法の臨床試験が行える状態にあります。
PMC-001(=DIG-KT):VEGF-KDRとアンジオポエチン-TIE2の両経路を中和する次世代の二重特異性抗体で、予備的な研究ではベバシズマブやタニビルマブより優れていることが示されています。またアバスチンに抵抗性の脳腫瘍増殖にも対抗できます。PMC-002、PMC-003、PMC-004はPMC-001から誘導された分子です。
PMC-201:VEGF-KDRとNotch-DLL4の両経路を中和する次世代の二重特異性抗体で、抗がん剤に抵抗性の主要増殖に対抗できます。
PMC-005B:真に特異的な抗EGFRviii完全ヒトIgGで、インターナリゼーション特性はADC、CAR-T、CAR-NKの目的に最適で、共同開発またはアウトライセンスが行える状態にあります。
PMC-309a-z:アゴニスト抗体またはアンタゴニスト抗体として作用する抗VISTA完全ヒト抗体のコレクションです。
「3G-システム」プラットフォームは高性能の生産用細胞株を提供します。当社は下記を保有しています。
PMC-901:3g/Lの生産能力を持つベバシズマブ・バイオシミラー産生細胞株。
PMC-902:3g/L超の生産能力を持つアフリベルセプト・バイオシミラー産生細胞株。
ファーマブシンの詳細情報は、当社ウェブサイトより入手いただけます。
https://www.pharmabcine.com
rGBMについて
多形性膠芽腫(GBM)は成人で最も一般的な悪性脳腫瘍で、生存期間の中央値は診断から15カ月未満となっており、多くの場合は初回治療後1年以内に再発します。化学療法、放射線療法、外科手術が主な初期治療法で、再発には化学療法と外科手術が実施できる場合もありますが、放射線の使用は再発部位によって制約されます。TMZおよび放射線療法が奏功しなかったrGBM患者に対して、アバスチンは積極的治療の選択肢(単剤)として承認されています。
TNBCについて
乳がんは女性で最も一般的ながんであり、2017年に米国で25万人以上が新規のがんと診断される見込みです。乳がんの20%は3種類の一般的なホルモン(エストロゲン、プロゲステロン、HER2)に対する受容体を欠き、従ってトリプルネガティブ乳がん(TNBC)と呼ばれます。TNBCの治療選択肢は限られ、治療を行っても再発する場合が多く侵攻性です。そのためTNBCに対する新規治療戦略が大いに求められています。
KEYTRUDA®は、Merck & Co., Inc.(米国ニュージャージー州ケニルワース)の子会社であるMerck Sharp & Dohme Corp.の登録商標です。
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